今回は個人ユーザ向けの無料ライセンス版が公開された「Unity3D」というゲームエンジンを紹介します。
このエンジンはもともとは有料ライセンスしかなかったんですが個人向けのいくつかの機能を削除した無料版という新しい形で一般ユーザに公開されたものです。
このエンジンの特徴は単一ゲームプロジェクトからマルチプラットフォームへの移植がとても簡単であること、ゲームのオブジェクトをGUI環境で作成、編集できること、エンジン自体に組み込まれた地形エディタなどがあります。
エンジン自体がiPhone, Wii, XBOX360, PC, PS3など多彩なハードウェアに対応しているため、開発者は容易にゲームを他のハードウェアに移植することが可能です。(もちろん他のハードウェア版のエンジンライセンスは有料です。)
またほとんどのゲームオブジェクトをGUI環境で編集できるのでクリック数回で複雑なオブジェクトを作るのが可能です。ゲームオブジェクトはコンポーネント基盤オブジェクトになっていて、任意のコンポーネントを組み合わせることで種類の制限なくオブジェクトを作成できます。たとえばマップ上にビルのオブジェクトを作成するときはまずビルのゲームオブジェクトを作成し、ビルのモデルデータのコンポーネントと位置、スケール、回転を表すトランスフォームコンポーネント、ほかのオブジェクトとの衝突を検出する衝突検出器コンポーネントを追加するだけで完成します。これらの操作はすべてGUI環境で行われます。
またゲームオブジェクトのコンポーネントとしてスクリプトを組み込むことでオブジェクトの自由な制御が可能です。スクリプト言語としてはJavaScript, C#, Booなどが可能です。エンジン自体にも軽くて便利なスクリプトエディタが内臓されていますが、ゲームプロジェクトをVisualStudioなどの外部IDEと同期することでVSのIntelliSenceなどの強力な機能を利用することもできます。
この以外にも
- オーディオの処理(3dオーディオなど)
- 物理シミュレーション(PhysX)
- 各種グラフィック効果(シェーダー、ライトマッピング、バンプマッピング、カーリングなど)
- 動画ファイルの処理
- ネットワーキングの処理
などがあります。もっと詳しい情報は公式URLで確認してください。
公式URL
http://unity3d.com/